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数理論理学 確認問題12
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●問1

自然演繹で命題 P∨Q ⇒ Q∨P (選言の交換法則) を証明せよ.

●問2

自然演繹で命題 (P∨Q)∧¬P ⇒ Q を証明せよ.

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●答1 (自然演繹による証明)

      2        3
      P        Q
 1   ──∨I2 ──∨I1
P∨Q Q∨P     Q∨P
─────────∨E 2,3
       Q∨P
   ──────⇒I 1
   P∨Q ⇒ Q∨P

[解説]

下から 2 段目に ∨E でなく ∨I1 や ∨I2 を使ってしまうと,
仮定 P∨Q から P や Q を導出しなくてはならず,証明に失敗する.

選言の除去規則 ∨E

     i  j
    〈A〉〈B〉
     :  :
A∨B   C   C
─────────∨E i,j
        C

の結論 C は,選言 A∨B に現れる A や B とは独立に自由に選んでよい.

なお,最上段で使っている規則の名前 ∨I1 や ∨I2 に現れる 1 や 2 は,
二つの∨I規則を区別するための名前の一部分であり,仮定番号とは無関係である.
一方,∨E 2,3 の 2,3 や ⇒I 1 の 1 は,解消する仮定の番号を示している.

●答2 (自然演繹による証明)

(教科書 p.113 確認問題3.7 の解答と解説を参照)

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山田 俊行
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